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呉服屋を継ぐことから始まった
きりえ作家としての人生は
飛騨高山から世界をつなぐ

HIDABITO 013
---義基
---義基 憲人氏

取材
社名:
義基 YOSHIMOTO
住所:
岐阜県高山市本町 2-52-3
電話:
0577-32-0587

「作家というと、ちょっと困ってしまって。当時は本当に店を維持させるために、何ができるかなと試行錯誤を繰り返していただけですから……。ただずっとデザイン関係に憧れていた自分としては、ようやく大切なものを見つけられた気がしました。そこからは無我夢中で作品を作っていましたね」

義基さんの作品の特徴は、ずばり和モダンテイスト。高山の古い町並みが雪に包まれている静やかな風景や、春に川沿いの桜たちが橋の袂で舞い散る様を、繊細さを保ちながらも時にデフォルメを効かせて描く作風は、国内だけでなく、海外からも熱い視線を集めている。作品の展開も増え、大手百貨店のバイヤーの目にとまったことから、三越、高島屋、松坂屋などでの取り扱いも始まった。

HIDABITO2016夏_呉服呉屋13_3

「すごくうれしかったですね。中学生の時に修学旅行で東京に行ったんですが、そこでバスガイドさんが『ここが日本一の百貨店です』と日本橋三越を指していて。今ではそこに自分の作品が並べられていると思うと、胸が一杯でした」

その後、デンバーで個展を行うなど海外への展開も生まれてきた義基さん。だがその目線は地元・飛騨高山と、自分の後続世代に向けられている。

「個人の作家としてデンバーに行ったのは、高山から世界へ出る前例やマニュアルが作れないかという意識があったからなんです。その意味ではパリとニューヨークはどうしてもいきたい。この作家なら海外へ出す価値があると認められたなら、高山市が支援するというパッケージを70歳までにつくりたいんです。そして、高山から世界へ出る作家を増やして、この街を本当の匠の町にしていきたいんです」

職人の町・高山ならではの目利きや、様々な団体の支援もあってここまで来られたと語る義基さん。「でも、70歳まであと3年!」と自分を鼓舞するように話してくれた。作家でありながら、その経験を活かした地域を愛する「プロデューサー」の世界へ向けた戦いは、きっと3年後にこの町に大きな実を落としてくれるだろう。

HIDABITO2016夏_呉服呉屋13_4
取材
社名:
義基 YOSHIMOTO
住所:
岐阜県高山市本町 2-52-3
電話:
0577-32-0587