HIDABITO.jp

奥飛騨生まれ奥飛騨育ち
飛騨高山について
新たな挑戦の始まり

HIDABITO 006
温泉民宿 お宿のざわ
野沢 洋子さん

取材
社名:
温泉民宿お宿のざわ
住所:
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根212-112
電話:
0578-89-3363

しかしこれで終わらないのが、若き女将の魅力。実は様々な企画を立ち上げるアイデアウーマンでもあるのだ。ネットでこれまでに他で使われていないか、念入りにリサーチした結果をもとに昨年行なったのが「女将と女子会」というもの。

民宿の魅力をさらに濃縮したこの企画は、女性客が女将と一緒にテーブルを囲む盛大な女子会だ。かわいい小瓶で全種類そろえられた飛騨の地酒と料理に舌鼓を打ちながら、大いにガールズトークで盛り上がるそうだ。

地元の女性「ヒダジョ」(なんとこのキーワードも女将が考案)に限定し12名で開催した際に掴んだ手応えを元に、正式に開催した第2回は想像を越えた大盛況。一泊二食、飛騨牛ステーキ・飲み放題・「女将」付きで、お値段はお手頃な税込12,000円ということで、少し採算が心配になる。

「大丈夫ですよ。私はタダで飲めて、すっごく楽しかったですし。え、お酒?そうですね、全然嫌いじゃないですね(笑)」

繊細にして豪快な印象だが、自分が楽しむということを最近特に大切に考えているそう。

hidabito_nonedited_MG_3573

「大切にしている言葉があって。それは、サービスとは企画です、というものなんです」

様々な旅館、民宿が並ぶ中、どう宿としての魅力を感じてもらえるか。そんなアイデアは女将自身が足を使って得た、様々な人との関わりの中で生まれてきたそうだ。地元の調理師での会合に顔を出し、偶数月には名古屋まで異業種交流会に。呼ばれれば東京でもどこでもとにかく出かける。そこで得た情報から、また新しいアイデアが生まれてくる。

「でも最近、子どもが減ってきて少し町が寂しいんです。結婚する人も減ってきて、少し先の未来がちょっぴり心配なんですよ」

そこで大型イベントを考案。夏の風物詩である神明神社で開催される「いで湯まつり」 に合わせて、名古屋から呼んできたオールディーズバンドに、野外ステージを使ってライブをしてもらうフェスを企画したのだ。しかしよく聞いてみれば、開催日時は「いで湯まつり」が終了した翌日だ。一体なぜ…?

「だって、お祭りの日は私たちも働いてますから。新平湯温泉エリアの住民とお客さんが一体になって楽しんでもらいたいので、翌日にしたんです。地域でもう一回結束したいですからね」

地元出身の「ヒダジョ」女将が腕まくりをして挑む、一大企画。今年の奥飛騨の夏は、どうもひと味違いそうだ。

hidabito_nonedited_MG_3607

取材
社名:
温泉民宿お宿のざわ
住所:
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根212-112
電話:
0578-89-3363